大磯の工場跡地から発信する「今古今」
中郡大磯町 今古今
2016.12.09
大磯の駅から、バスに乗ること10分程度。
東海道沿いに建つ、白い建物がある。
この不思議なスペース「今古今(こんここん)」の坂間洋平さんに、お話を伺った。
「工場跡地を、かつてのように地域のため役立てたいという地主さんの想いをきっかけに、”今の暮らしに昔ながらの知恵や手仕事を取り入れることで、今の暮らしをより良いものとする”をコンセプトとした”今古今”というお店が、コミュニティスペースとして生まれました。」
今古今を大きく分けるなら、3つの要素がある。
個展やイベントの会場にもなるスペース、
漆職人さんの作業を常設的に見学できる工房、
そして、地元の有機野菜や地魚など、大磯ならではのオーガニック食材を活用した料理を提供する食堂、「日日(にちにち)食堂」。
「大磯は、日本の手仕事に理解を示す人が多い、文化的な土壌をもつまちに感じて。そんな大磯の姿、イメージを、ここで表したい」
仕事は料理の提供だけにとどまらない。使うお盆の修理や、欠けた器の金継ぎなどもスタッフたちで行えるのは、珍しい。漆工房が併設している強みを感じる。
「働いているうちに、ここで得たもの、学んだことが、自分自身の生活にも入ってくるんです」
とは、料理長の「ちえさん」こと、佐々木さんの言葉。
「ここで働くスタッフや、お客様にも、そんな刺激を感じてもらえたら」
「大磯は、ゆったりとした空気が流れる、海と山とに挟まれた小さなまちです。そこに暮らす知人を訪ねてきたように、このゆったりとした空気を感じて、のんびりとしながら、お店とお料理を味わっていただけると、嬉しいです。」