guraレストランの主役は山形産の野菜です
3月17日 山形市旅篭町にオープン!
3月17日にオープンを控えた〈gura〉。多目的広場、レストラン、クラフトストア、貸しホールの4つの機能をメインとした新しいまちなかの居場所です。
guraのコンセプトや建築、クラフトショップなどをお伝えした前回に続き、今回はレストランのシェフのみなさんにお会いしてきました。
出迎えてくれたのは、本レストランの監修をつとめる、鶴岡市の〈ベッダ・シチリア〉のオーナーシェフ・古門浩二さんと、guraメインシェフの山本尚司さんと藤原麻衣さん。
guraではどんな食体験が待っているのでしょうか。完成したばかりの店舗にてお話をうかがいました。
──guraではどんなメニューが楽しめますか?
古門さん guraの主役は山形産の野菜。ランチタイム限定で、野菜をふんだんに使った前菜のビュッフェを提供します。メインのパスタを選び、好きな野菜料理を好きな量だけ味わえるスタイルです。オープン直後の3月半ばは、菜の花など春野菜を使った料理が並びます。
──山形産の野菜にはどんな特徴があるのでしょう?
古門さん 山形の野菜はどれも基本的に質が高いですよ。山形の冬は寒く、夏は暑く、野菜にとって厳しい環境です。そんな中でも野菜たちは必死に生きようとするので、その野菜が本来持つ甘みや旨味が内側から生まれてきます。
雪下人参が甘いのはそういう理由なんですね。雪に埋もれた人参が厳しい寒さの中で「やばい、このままじゃ死んじゃう」と感じて火事場の馬鹿力を出すんです。
──野菜はどのように仕入れるのですか?
古門さん 寒河江市の「お日さま農園」さんや河北町でイタリアの原種野菜をつくっている「かほくイタリア野菜研究会」さんなど、顔が見える農家さんと直接取引しています。
山形の中でも厳選して野菜を仕入れているので、食に関心がある人には、よりguraの食事を楽しんでいただけるかと思います。
──古門さんは神奈川県出身で鶴岡市へ移住。山本さんと藤原さんは広島に在住経験があり、このたび山形市にUターンされました。山形で料理の仕事をして、他の地域との違いを感じることはありますか?
古門さん 山形は食材の宝庫ですね。海があって山があってきれいな水がある。米や野菜、フルーツが豊富で、山形地鶏、山形牛、米沢牛、庄内豚、庄内浜の魚、ジビエもある。これだけうまいものが全部ひとつの地域で揃うことはなかなかありません。
ここは生産地との距離が近いので、タイムロスが少ないことも魅力です。朝採れの野菜が昼には厨房に届き、ランチタイムにお客さんの口に入る。この“鮮度”は東京では考えられないことであり、わたしたちシェフにとっても、お客さんにとっても最高の環境ですよね。
山本さん 山形は1年通して四季がしっかりとある県なので、旬の食べ物が明確です。フルーツも野菜も季節ごとにおいしいものが移り変わっていくので、それに連動したメニューを考えるのが楽しいです。
藤原さん わたしは山形市に戻ってまだ数ヶ月なのですが、山形の食材の特徴や他地域との違いを日々感じています。幼少期から食べてきた食材を振り返ったり、山に入ってみたり、“山形らしい”食材や馴染みのない食材を提供することで、お客さんにとって新しい学びや発見があるお店にしていきたいです。
──guraでは食を通じた新しい発見がありそうですね
古門さん ディナータイムにはいろんな種類のワインを楽しみたい人にむけて、ワインと食事のペアリングが楽しめるコースを計画中です。一品ごとにそれぞれに合ったワインがついて、全4〜5品のお料理とワインが体験できるものです。
定番のペアリングはもちろん、赤ワインと魚料理や、白ワインと肉料理など、ワインの常識に縛られない新しいペアリングも提案していきたいですね。
山本さん カルチャー複合施設のレストランとして、クラフトストアや貸しホール、広場との連携も考えています。
クラフトストアで販売するカトラリーをレストランに取り入れることで、山形の伝統工芸品を体験してもらったり、広場や貸しホールで行われるライブやトークショーでは食事とセットで楽しんでもらったり、広場ではレストランでお世話になっている農家さんによるマルシェをしたり。食の切り口からguraを盛り上げていきたいです。
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