「わたしのまちのオーケストラ」がある歓び
オーケストラ・アンサンブル金沢
オーケストラ・アンサンブル金沢は、石川県と金沢市によって1988年に設立された日本初のプロの室内オーケストラです。クラシック音楽専用のコンサートホール、日本の伝統芸能専用の邦楽ホール、多目的使用の交流ホールの3つのホールを設けた石川県立音楽堂を本拠地として、国内外で年間100公演以上を行っています。
現代音楽、古典芸能、ジャズ、三味線などの邦楽、歌謡、バレエなど、さまざまな分野の人ともコラボレーションをしています。
学校や病院の訪問など、子どもや地域に住む人との繋がりを大切にしています。CD制作に積極的であるほか、作曲家を招いて滞在してもらってオーケストラとの共同作業の中でできた音楽を、世界で初めて演奏する「コンポーザー・イン・レジデンス」など、多角的な活動をしています。
日本の外から来ている団員が多いのも特徴です。このたび、フランス出身で第2ヴァイオリン担当のヴィルジル・ドゥミヤックさんと、韓国出身でチェロ担当のソンジュン・キムさんにインタビューさせていただきました。
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「金沢のオーケストラへに入団して ~海外から金沢に定住。それぞれの暮らし方~」
2008年からは、フランス発の音楽フェスティバル「ラ・フォル・ジュルネ」が金沢で始まりました。「ラ・フォル・ジュルネ」とは「熱狂の日」という意味のタイトルで、街をあげての音楽祭です。屋内外の複数会場で開かれるコンサートには無料や低価格のプログラムも多数あり、こどもも大人も気軽にクラシックを楽しめます。毎年この音楽祭の開かれるゴールデンウィークには、演奏家や指揮者が世界のあちらこちらから金沢に集結し、地元演奏家や学生・愛好家も加わって、街は音楽でいっぱいになります。こんなフェスを開催できるのも、この街のオーケストラがあってのことです。
2015年のテーマは「パッション・バロック~バッハ、ヘンデル、ヴィヴァルディ~」(仮称)。 どんなディレクションがなされるのか、今から楽しみです。
しっかりしたホールを基に、多彩で活発なオーケストラ。その楽しみを享受し、支え、迎える人々がいます。人口46万人都市ながら、これだけの質の「わたしのまちのオーケストラ」があることは、やはり自慢なのです。