社会をDIYする結婚式
こーいち君&ちはるちゃんの結婚キャンプ・レポート
アウトドアウエディングという言葉をよく耳にするようになった昨今。福岡でも徐々に増えつつあるスタイルです。
以前福岡R不動産の糸島移住者インタビューでも紹介した、いとしまシェアハウス。
こーいち君とちはるちゃん、二人は知る人ぞ知るいとしまシェアハウスの発起人であり住人でもあります。
糸島移住者インタビューはこちらからどうぞ。
インタビューで、「これからはサステナブルな暮らしを自分の手でつくるという暮らし方がもっと増えてくるんじゃないかと思っている」と語っていた二人。サステナブルとは環境に多大な負荷を与えず、持続可能な状態であるさまのこと。
そんな二人が糸島へ移住して、3年。
2016年9月、手作り結婚式が行われました。
会場はもちろん糸島。
芥屋海水浴場とその隣の森のスペース。
その内容もまたサステナブル。
太陽光パネルで作った電気で照明をまわし、ごみステーションを作り、猟師&料理人(お二人も猟師であり料理人です)が振る舞うイノシシの丸焼き。
ブース出展や、MY箸MY皿MYコップ持参のお願い。結婚式というよりは音楽フェスに行くような感じの服装で参加してもらえるよう案内があり、手作りのサイトも濃厚でわくわくする内容。
当日の持ち物の中で一番大事なのは、「結婚式をみんなと一緒に作って楽しむ、DIYな気持ち」と伝えた二人。
一緒に作る楽しさ、気持ち良さをシェアしたいという二人の想いから作られた結婚式は準備・前夜祭、当日、片付けパーティを含めた3日間で構成。
と、そんな素敵な二人とその友人たちが全国から集まる結婚式、これは相当楽しいパーティーになるなと思っていたのですが、当日はまさかの雨・・・。直前まで降ったり止んだりだったので、もしかしたら晴れるかもと期待もしていたのですが、始まったら土砂降り、そのまま止むことはありませんでした。
でも、そんな過酷な環境の中、全国から200名以上の人が集まり、終始笑顔が絶えない気持ちの良い結婚式に。どんな環境でも楽しむことができる猛者たちが集まったんだな~と。
これも二人の想いに共感している人たちが集まっているからでしょうか?
その結婚式にさらなる彩を添えたのが、おいしい料理たち。こーいち君&ちはるちゃん手作りのイノシシ生ハム&ソーセージ、FOOD&DRINKアーティストによる、彼らの友人の農家さんや糸島の食材を使った前菜、天然酵母のビール、ビーガンメニュー、アナグマのビリヤニ(料理の名前)とシカのビリヤニなどなど。どれもおいしく、常に何かを食べていた記憶が。
さらにステージでは二人の友人のアーティストたちによるライブが。呑んで、食べて、踊って、話して、終始楽しかった、そしてあっという間の時間でした。
そういえば、この結婚式、誰が新郎の友人で、誰が新婦の友人が全然分からなかったですね。知らない人も多かったのですが、初めから仲間意識があり、すぐ仲良くなってしまう、そんな不思議なパワーがこの会場には溢れていました。
最後に個人的に最も印象的だったのが、海辺のウェディングセレモニーでの誓いの言葉。「これからも、みんなが楽しく生きられる社会を作っていきます!」と誓った二人。「家庭やないんや!」とみんな心の中で突っ込みつつ、二人の想いをそれぞれが受け取っていました。
結婚式を、「こうなったらいいな」と思う社会のスタイルを表現する絶好のチャンスととらえた二人。
これからどんな家庭を、そして社会を作っていくのか楽しみです。僕らも一緒に何かできないか模索していこうと思います。
結婚式の写真撮影:福田和貴