めくるめくゲソ天の世界 vol.1
おいしくも摩訶不思議なローカル食文化
全国のグルメな皆さん、こんにちは。
ゲソ天ワンダーランド山形市から、今日も素敵なゲソ天情報お届けします。
さて、では、早速いきましょう。今日の1軒目。
山形市七日町にあります「やま七」さん。
お蕎麦でお腹をいっぱいにしたい人たちが吸い寄せられていくボリューミーなお店。そしてまた、七日町近隣のサラリーマンに深く深く愛されているリピート率と中毒性の高いお店です。
このお蕎麦やさんの半径10メートル圏内に足を踏み入れると、もうイカゲソ天ぷらが揚がっている匂いがぷんぷん。空腹を一気に加速させてくれます。
定番メニューはなんといっても「もり天」。異常なボリュームのもり蕎麦にゲソ天が付いてくる見事なセットメニューです。満腹!
さて、続きまして、今日の2軒目。
山形市小立にあります「すぎ」さん。
どちらかというと閑静な住宅街にあるのに平日も土日もわいのわいのと混雑する人気店。なにを頼んだらいいのか迷うほどメニューも相当に豊富なのですが、9割の方がゲソ系メニューを頼むという噂です。
写真は「麦きりと蕎麦の合盛りゲソ」。あれ? 「麦きり」ってわかりますか? 山形県庄内地方で愛されている「うどんのようなもの」です。あるいは、おとなり秋田の名物「稲庭うどんにも似たもの」とも言えます(この「麦きり」とはなにか、ということについても、後日、reallocal内できちんと解説しなければならないかもしれません。が、今日のところはこのへんでご容赦ください)。
このお盆のなかで全てが一体化しているような気もちよさがありますね。お見事!
さらに、続きまして、今日の3軒目。
山形市上桜田の東北芸術工科大学の「学食」さん。
東北で圧倒的な存在感を放っている地域密着型のアート&デザインの大学の学食ですから、山形のこの熱いゲソ天文化にも高感度で反応している、という印象があります。しかも、1皿わずか50円 ?! リーズナブル感、際立ちます。
ゲソ天はもちろん、蕎麦にトッピングするもよし、うどんにトッピングするもよし。あとは。。。皆さん、なんの料理にトッピングしているのでしょうか? まさか、パスタに? カレーに? 一体どんな可能性が学生さんたちの間で切り拓かれているのでしょうか? 不思議!
さらに、今日の4軒目。
山形市七日町の「そばくい亭」さん。
「揚げなすおろし蕎麦」を頼んだだけなのに、ゲソが勝手に付いてきた、というお店。これなんかはもう、ゲソ天というものがいかに山形人にとって身近なものであるかを端的に示している事例のような気がします。衝撃!
そして、5軒目。
山形市旅籠町、山形市役所裏にある「品川家」さん。
ここもまたメニューが豊富ですが、今日は「いかゲソ天もり」730円をチョイス。ゲソは決してカリッとという感じではなく、1本ずつふわっとソフトに揚げられています。ポイントは、ゲソ天の衣に青のりが入っているという磯辺揚げタイプだということ。他のお店ではあまり見かけることのない、けっこう珍しいタイプという感じがします。完食!
ようやく、ラスト、6軒目。
山形市荒楯にある「まるごまるご」さん。
ここもまた「やま七」さんと肩を並べる、すごいボリュームの、たくさんのファンをもつお蕎麦やさんです。写真は「もり天」750円。ゲソ天は一口サイズに切られていますが、これは特別に「ゲソは切って」とオーダーしたから。そしてなんとここでは生卵が付いてくるという変則ワザが登場します。もはや蕎麦ちょことは呼べない「小どんぶり」に入ったしょっぱめのそばつゆに生卵を入れてゲソ天をからめて食べる、ということのようです。なんという独創性!コスパも最高!
以上、ゲソ天ワンダーランド山形市からゲソ天情報をお送りして参りました。おそらく、ゲソ天は、山形のソウルフードのひとつなんでしょうね。これからさらにこの町の多様なゲソ天文化の情報を全国のグルメな皆様にいろいろとお届けしていきますね。
「なぜこんなにも山形市ではゲソ天が食されているのか?」
「海に面していない山形市でなぜイカゲソなのか?」
「そもそも、なぜよりによってゲソなのか?」
「どんな理由で根づいていったのか?」
などなど、皆さんが抱いた疑問も謎も、やがて解明されていくことでしょう(たぶん)。
私を含めて、山形市民も、そんなことぜんぜん知らずに、まったく考えずに、もりもりゲソ天食べてると思いますけど。
どうぞご期待ください。
※各店舗のメニューや価格は、2016年11月14日現在のものです。