【レポート】未来のまちをつくる写真
LOCAL LEARNING TOUR in OBAMA 2018 キックオフイベント
住み慣れたまちを、まちの人が愛情を持って写し出す写真。それは、一歩先のまちの未来が見える、魔法の鏡になるのかもしれない。
7/22(日)、LOCAL LEARNING TOUR in OBAMAのキックオフイベントが、福井駅前のクマゴローカフェで行われました。
満席でぎゅうぎゅうになった会場。まずは、旅の舞台となる小浜のまちについて、昨年のツアーをすべて出席した小浜出身大阪在住の田中さんによるプレゼンからスタート。小浜のふだん飯を綴りながら、小浜の最大の魅力の一つ「食」を中心とした、食いしん坊写真が並びます。
続けて、TSUGIの新山さんのトーク。河和田に移り住み、まちを知る中で「デザインが必要だ」と感じ、専門の建築からデザインの世界へ。「産地を元気に」するための課題解決を軸にしながら、これまでに手がけてきた多方面にわたる取り組みが紹介されました。
「いかに自分事にできるか?デザインなどの仕事に取り掛かるまでに、とにかく相手と対話をして、本当の問題や必要なものを見つけるようにしています」と、丁寧なアプローチを心がけている新山さんの忍耐強さには感服。
写真家のMOTOKOさんからは、テレビやCDジャケットのメジャーな仕事から、なぜ、突然小さな地域の写真を仕事に移っていったのか?これまでの「LOCALPHOTO」のあゆみについてお話いただきました。
(MOTOKOさんが活動を続けている『長浜ローカルフォト』のメンバーのみなさんも滋賀県から駆けつけてくださいました!)
新山さんとMOTOKOさんの共通点は、大阪出身でありながら、別の地域で「よそもの目線」を活かしながら切り込む冒険者であるということ。特に、福井というある意味では奥ゆかしい性格の人が多い地域には、刺激を与える存在となっています。
まちの中から未来の原石を見つけ出し、光るまで磨き続けるという「究極のおせっかい」。「これからデザイナーや写真家に必要なのは、『広義の』仕事ができるプロフェッショナル2.0」だとMOTOKOさんは言います。
例えば単なる商品のデザイン、まちの人の写真、2人の仕事はそれだけでは終わりません。まちに関わる人々の物語に耳を傾け、商品の背景、置かれる環境に至るまで、リサーチして考え抜き、表現していくからこそ、物そのものが本来の良さを発揮して光り出すのです。
磨けば光る原石を見つけ出すには、ある意味では千里眼のような、今見えているまちのことを通じて、過去も未来も想像できる力が必要。ローカルラーニングツアーでは、原石を「見つける力」を養い、さらに「見せ方」の技法を学びます。
イベント後には、自分でも表現してみたくなったと参加申し込みをする方も。住む人の自らの手によって「見える化」されたまちは、魔法の鏡となって次の人へ伝播し、再び輝き出すのではないか。今年のローカルラーニングツアーに、そんな期待がふくらむばかりです。
昨年のツアーの様子はこちら!
ローカルラーニングツアー in 小浜 2017 レポート vol.1
ローカルラーニングツアー in 小浜 2017 レポート vol.2
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TEL | 0770−56−3366(おばま観光局) |