アーティスト リンダ・デニスさんとめぐる越前海岸。日本海トライアルステイ2018 vol.1
あんなにつらかった酷暑も、さすがにほんの少し落ち着いた9月のある日。
未来につなぐ福井の魅力を再発見するプログラム「make.f」の一環として、お試し移住企画「日本海トライアルステイ」が実施されました。1組目は「アーティストトライアルステイ」と題し、オーストラリア出身のアーティストであるリンダ・デニスさんをお迎え。2泊3日の濃い〜福井時間を追跡取材いたしました!
リンダ・デニスさんは、現在、女子美術大学で准教授として美術を教えるかたわら、三重県鳥羽市にも制作拠点を置き、東京と三重、そして母国であるオーストラリアを行き来しながら、まちぐるみのアート活動を実践しています。
越廼のステイ先に行く前に小腹が空いたなぁ〜ということで、カフェ「MARE」に立ち寄りました。テラス席では、もう日本海の荒波が目の前!リンダさんも太平洋とは違った海の光景に興奮の様子でした。
さて、いよいよステイ先へ!落ち着いた雰囲気の広い和の空間からは、海原を見渡すことができます。「部屋にいると波の音まで聞こえてきて落ち着きますね」とリンダさん。あいにくの雨で夕日を見ることができなかったのが残念・・・。
越廼地区のある越前海岸では、12月から1月にかけて山の斜面に越前水仙が咲き乱れ、その凛とした可憐な姿は厳しい冬の風物詩となっています。リンダさんにとって水仙はとても馴染み深い花で、故郷のオーストラリアでは学校の授業などで必ず栽培体験するのだそう。日本でいうアサガオみたいなものでしょうか(笑)
滞在2日目、ステイ先の地元にある「越廼中学校」にて、リンダさんとの交流授業が行われました。なんと越廼中学校では3年生になると修学旅行でオーストラリアに行くそうで、リンダさんとのミラクルなつながりに一同驚き!
おすすめスポットの地図作成ワークショップでは、生徒のみなさんが小さな頃から遊びなれた越廼のまちの魅力を自信を持って語る姿を目の当たりにして、感動・・・。リンダさんとその地図を片手に、実際に越廼地区のまち歩きをしてみました。
最後の日は、ヴィーガンフードが食べられる「Cafe EARTH」へ。リンダさんが好きなものばかりのメニューに、喜んでもらえたようです^^
2泊3日と短い滞在でしたが奇跡のような偶然が重なり、「オーストラリア」「漁網」「TOUCH」という共通ワードが、全くの無縁だったリンダさんと越廼のまちを強く結びつけてくれました。
「ネットワークという言葉は、インターネットなどの目に見えないつながりのことを指しますが、『ネット=網』は直接触れることができ、人の手によって生み出されたものです。人と人とのつながりを示す時に、ネットワークとは何か?を再考できれば。初めて来た土地ですが、いろいろな共通項を通じて越廼のみなさんと直接触れ合えたことは、とても嬉しかったです」と、リンダさんもトライアルステイを堪能いただけた様子でした。
リンダさんが、テトラポットが並ぶ何気ない風景や車では素通りしてしまうような家並みを「おもしろい」と感じられるのは、アーティストならではの感覚だからこそ。それは、リンダさんにとっても新鮮な光景でありながらも、地元に住む私たちにとっても新しい見方を教わる良い機会になりました。
今度は、私たちがリンダさんの関わるまちに赴いて、案内してもらえたらなぁ〜。オーストラリアに急に行きたくなってしまう取材旅でした。
名称 | 日本海トライアルステイ |
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