里山に浮遊する「とある丘」
城下町のイメージがある金沢ですが、街中から車で20分もいけば海or 山。実は自然が身近なんです。
金沢R不動産では、「兼六園から20分の里山エリア」として、山間部の「湯涌」物件に力を入れていた時期がありまして、現在では移住者も増え、物件が足りないほどの人気エリアに。
そんな湯涌でお世話になっている方が、古民家を改装してカフェをオープンされるとのことで、早速おじゃましてきました。
お店の名前は「とある丘」。R不動産の物件として掲載していたタイトルを気に入ってそのまま使ってくださったそう。
1階は地元湯涌のお米や野菜をつかったオムライスやパスタを提供するレストラン、2階はハンモックに揺られながらコーヒーやスイーツをいただけるカフェになっています。
ハンモックに身を沈めると、里山の景色の中に浮遊するような、不思議な感覚に陥ります。外にいるよりも、外にいるように感じるというのか、、
お店を営むのは湯涌エリアの移住促進にも力を入れてきた北幹夫さんとそのご家族。
北さんは金沢Rで掲載してきた湯涌の物件にご尽力くださった方で、地元では人望の厚い、親方的キーマンです。(湯涌移住考えておられる方は、北さんとつながっておくが吉!)
「移住者も増えて来ましたが、この部落には今幼稚園から高校生まで子どもはおらん状況です。私たちの世代が楽しんでいる姿を見せることで、この場所にまた若い人たちが来てくれるようになったら」と北さん。
「『とある丘』は、北さんの地域のつながりを大切にするという考え方の基に出来ています。ロゴタイプや看板等、担当のデザイン事務所や庭石・植栽担当の造園屋さんは地元の方です。みなさんとの共同作業を通して価値ある場が出来たと思っています」と話すのは設計を担当した、建築家の吉島衛さん。
「建築としては、湯涌ののどかな環境の中で、ずっと前から建っていたような佇まいの建築を目指しました。北さんご家族と価値観の共有をかさねながらの楽しい工事期間でしたね」
そのほかにも、この近隣で使われていた古材や建具なども随所に使用されていて、空間にやわらかな質感を与えてくれています。
湯涌は一番奥にある温泉地が有名ですが、緑の香りに鳥のさえずり、そんな「なんでもない、普段の湯涌」の魅力を外から来て感じられる場所は貴重。
また、2階のカフェスペースは企画展などが開催できるギャラリー&レンタルスペースとしても今後開放していく予定だとか。喧騒から離れた静かな土地の、ゆるやかなコミュニティスペースになると素敵。
ぜひゆらゆらハンモックに揺られ、チルアウトしにお立ち寄りあれ。