【長野】週末のみオープンする、森の朝食カフェ HÜTTE muumuu/大町市
以前、移住までの経緯とこれからのことを記事にした、HÜTTE muumuuの村岡利恵です。そのときに少し書きましたが、2017年7月から朝食カフェを始めました。
雪解けの春~初雪の秋までの土日祝、時間は朝8時~12時。メニューは基本1種類。これがいろいろ考えた上での営業スタイルです。あとはケータリングやお弁当など予約制でのお料理。
周辺に心笑館という日帰り温泉や高瀬渓谷という景勝地があり、黒部アルペンルートの扇沢駅まで車で25分という立地。観光で訪れるかたも多いエリアです(とはいえ、わかりづらい別荘地内ですが)
私の旅の楽しみのひとつに朝ごはんがあります。バゲットにボンヌママン塗り放題のパリの宿。ハワイ・マヌア渓谷のカフェでは美味しい朝食の後に虹。路地で湯気を立てた鍋で作られるアジアの屋台麺。これまでの旅先の朝ごはんとその風景は記憶にやけに鮮明に残っています。だから、静かな森の中でのんびり休日の朝を過ごしてもえたらいいなぁというのが、朝ごはんに絞った理由。
都心じゃなくても美味しいものを。パンとコーヒーは最重要課題!
これまで東京でやってきた仕事は、雑誌の編集。飲食店を数多く取材してきたとはいえ、自分でお店をやるとなると話は別。そんな自分ができるとしたら、自家焙煎のコーヒーと天然酵母のパンがメインの店だろうなぁと、必然的に決まりました。
というのは、2008年に海辺の町に引っ越す前に「都心を離れると美味しいコーヒー豆も焼き立てのパンも近所で買えないはず」と、自分でコーヒーの焙煎と天然酵母でのパン作りを始めていたからです。自分用にとはいえ、10年近くずっと作り続けてきたもの。
普段はパンとコーヒーのみだけど、休日はベーコンエッグでもあると幸せだなぁと思ったので、オープンを機に小さな燻製器を買って作るようになりました。コーヒーも自分で飲むのは大きなマグカップでたっぷりの量なので、お店でもそうしたいなと。
コーヒーはモカ・イルガチェフを少し深めに焙煎して1杯1杯ネルドリップで淹れ、天然酵母を使ったパンは開店時間に合わせて焼き上げる。ウッドチップで燻製したベーコンはちょっと厚切りで卵は2個。手作りマスタード付き。ヨーグルトのジャムは大町で穫れたブルーベリーで作ったものを。
値段は迷った末に、税込み1,000円。これはお金を両替しに町へ行く手間をなくすため(笑)。
仕事も暮らしもシェアする、という商い
そんな話を友人たちとしていて、「あ!」と気付いたのですが、原価率や労働効率を考えるとこんなお店はNGだけど、普段の自分の朝ごはんを作る手間と同じと考えれば、週2日は焼き立てのパンが食べられるし、コーヒーも店用と分けて豆のランク落とさなくていい(高いんです、イルガチェフ)。お店で使わないベーコンの端っこはお酒のおつまみになる。
結果的に私の1年分の朝ごはん代をお客さんが出してくれていると思えばありかも?!と。何より、私が普段から食べているものだから材料のロスがまったく出ない!!
ちょっと余談になりますが、最近地方で家を購入した友人たちとライフスタイルの話をすることが多いのですが、「月々の家賃がいらなくなると、仕事のやり方が随分変わる」というのが共通の意見。
ある友人は友達間で仕事をする際の“お友達価格”をやめて、お互いのスキルやサービスを無償で提供し合うことにしたと話し、別の人は生活コストも仕事も最小限に落とし、わずかに得た現金収入は友人の店などコミュニティーで使うと話していました。
ともあれ、焼き立てのパンの皮って、耳を澄ませると、焼き立てのお餅みたいに「パチパチパチパチ」と美味しそうに弾ける音がするんですよ。お醤油をかけたくなる。朝8時でないと聞けないのが難ですが、そんな朝ごはんが食べられる店、週末だけですがやっています!
名称 | HÜTTE muumuu(ヒュッテムームー) |
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業種 | 朝食カフェ、ケータリング、編集・執筆・デザイン |
URL | |
住所 | 長野県大町市平高瀬入2112-370(高瀬ハイランド内) |
TEL | 050-5215-1116 |
営業時間 | 土日祝8:00〜12:00 |
定休日 | 平日と初雪〜雪解け頃 |
備考 | 別荘地内の道がわかりづらいため、google mapでご確認を(4WD推奨)。 |