物語のあるモノと暮らす。
家具・雑貨 EPISO
福井駅/福井ICから車で10分。古い家具のことで頼りになる店と言えば「EPISO」さん。
福井市内の国道8号線を北から南へ車を走らせると、郊外の大型店が立ち並ぶ間に、ふとシックな雰囲気を携えたお店が現れます。
「物語のあるモノと暮らす。」をコンセプトとした家具、雑貨を販売する「EPISO」は、古い工場を店主の岩崎さん自らがDIYのリノベーションによって作られたお店。
使用者のストーリーと共に半世紀を経て熟成され、丁寧に作られた風合いのある北欧ヴィンテージ家具は、年に1回程度、岩崎さんが現地に買い付けに赴き、リペアを施して提供しています。
新品の日用品も、それらが生まれた背景や品質に「物語のあるもの」をセレクト。
店名の「EPISO」は、その品物が最後に刻むであろう「破損」や「廃棄」という終末をまだ迎えないで欲しいという願いを込め、「エピソード」の最後の音を抜いた造語だそう。
また、顧客の好みやニーズに応えて、オーダー家具のデザインや制作も多く手掛けています。
EPISOでは、モノを販売することだけではなく、コトと人、人と人を繋ぐという取り組みも重視しています。岩崎さんが注目する福井で活躍中のクリエイターをフィーチャーした展示会を開いたり、各種ワークショップも開催中。
「ヴィンテージ家具は『買った時が100点』ではありません。長い年月によって美しさを纏い、新品雑貨においてもこれからヴィンテージになり得る『育てていく暮らしの道具』なのです」と岩崎さん。
長年板金工場だった建物を最低限のDIYで改装したのは、そんな品物を扱うためのお店という空間もまた「未完成の状態がふさわしい」と考えたため。薪ストーブを設置したり壁を貼ったりと今も少しずつ手を加え、それもまたEPISOという物語の一部になっています。
お店の雰囲気を新築やリフォームの参考にしたり、間取りの相談をしたり。ものづくりの職人さんなどが販売の方法などについて悩みを話しに来ることもあるそう。
「日常の暮らしをご提案させていただいているお店なので、どんな方でも足を運んでいただければ。僕もそういった暮らしのこと、自分が知らないお仕事のこと、とても興味があります」
訪れるたび、福井での生活はもちろん、ネットワークづくりや暮らし方についてもついつい話し込んでしまうほど、森の中のふくろうのような信頼ある存在の岩崎さん。きっとよい知恵を貸してくれるはずです。