はじめての「雪道運転」
雪国でむかえた最初の冬。移動も一苦労でした
運転って移住の大きな壁ですよね。ペーパードライバーの方、意外に移住した方の中でも多いんじゃないでしょうか?
※山形へ移住したライター中島による、山形で体験するはじめての出来事を記録するコラムです。アーカイブはこちらから。
もうすぐ春ですね。山形ではようやく日差しがやわらかく、気温もマイルドになってきました。嬉しい…!
山形でむかえた初めての冬。長かった雪の3ヶ月間。一番のチャレンジをあげるとすれば、迷うことなく「雪道運転」です。
わたしの場合、移動のメインは通勤。職場がまちなかにあって、徒歩40分くらいの距離感です。1時間に1〜3本走るバス(山形市ではかなり恵まれたダイヤ)で通勤したり、雪がない時期は自転車に乗っています。
日々の暮らしも、家からの徒歩圏内にはスーパーもドラッグストアも飲食店もあって、重いものはネットで買うし、車ナシでもなんとか最低限の生活はできます。
ところが、山形駅周辺、中心市街地からはずれた場所に用事があるともうお手上げです。まちなかのバスターミナルで乗り換えが発生するのですが、1時間に1~2本しかないバスをロスなく乗り継ぐのは至難の技で、雪が降った日にはダイヤは乱れに乱れ、雪降る中平気で1時間待ちぼうけ、ということも。とある雪の日、車であれば35分くらいで着く山形空港へ、2時間以上かかりました(つらかった)。
ということで、結局のところ(自分の場合は)山形で車は必要だという結論に達し、雪が降る直前あたりからそろそろと運転の練習を始めたのです。
18歳で免許を取得して以来、運転する機会がなく生粋のペーパードライバーと化していました。直線の道はなんとかいけるが、車線変更やバイパスの合流がこわい…。道もわからないし、雪道を想像するだけで漠然と恐ろしい。ひとまず自動車教習所に駆け込み、ペーパードライバーズ講習を受けてきました。
〈マツキドライビングスクール 山形校〉の伊藤先生から、雪道運転のポイントをいくつか習いました。
2時間のレッスンを終えて、少し感覚がつかめたような。ひとまず、漠然とした不安はなくなりました。困ったときはまたお世話になりたいと思います。
さて、運転できればOKというほど甘くはない、雪国生活。車に乗る前後にもいろんな準備があります。
そうです、雪かきです。湿った雪はズッシリ重い。汗もかくし、腰への負担もかかる。雪かきはなかなかの重労働なのです。
さらに、雪が降る朝の山形市は道がかなり混雑します。渋滞と雪かきの時間を考慮すると、1時間は早起きしなればなりません。これもまたつらい。
スーパーや公共施設、大型店舗やマンションの駐車場には、定期的に除雪車が入ります。一方で、細い裏道や個人の駐車場、時間帯によっては大きな駐車場も要注意。雪が積もった中に車を乗り入れるとスタックして、動かなくなります。いつでも雪かきできるように、車にスコップを積んでおくことも大事。
触角みたいに立ち上がったワイパー。凍結を防ぐために、上げておくのが吉。
ルーフの雪は、運転の前に下ろしておくもことも重要。ブレーキを踏んだときに、雪がフロントガラスに落ちて視界が遮られてしまう。それが原因で、毎年何件か事故が起こっているそう。
今年はオロオロしているうちに、雪の季節が終わってしまいました。山形のみなさんは雪との付き合い方を心得ていて、当たり前のように雪かきをして、落ち着いて雪道を運転している様子。
次の冬こそはおおらかな気持ちで車を運転できるように、がんばります。