「がんばる」カタチを変えてみると

デザイン事務所『GOOD MORNING』

左から、三田村淳さん、真田悦子さん、清水万智さん
左から、三田村敦さん、真田悦子さん、清水万智さん

「めがねフェス」のアートディレクションを担当するデザイン事務所『GOOD MORNING』は、「おはよう、デザイン」を合言葉に、クスっとするかわいいロゴ、スタイリッシュなグラフィックなど、モノやコトに合わせて変幻自在にデザインを作り出すデザイナーチームです。

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『GOOD MORNING』のデザインから伝わる「楽しさ」や「軽やかさ」はどこから生まれるのか?「おはよう」と「デザイン」の関係って?

それは、東京時代の「がんばる」と福井へ移住してからの「がんばる」のカタチの変化の中に、秘密があるようです。

今回はメンバーである3人、三田村敦さん、真田悦子さん、清水万智(マーチ)さんにお話を伺いました。(三田村さんと真田さんはご夫婦)

(聞き手 / 牛久保星子、テキスト / 佐藤実紀代)

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場所は、多国籍料理が味わえる「居酒屋マルクチ」(福井市)。サモサやフォー、青島ビール、ジャスミンハイなどを片手に、まずは夫婦と仕事の関わり方から。

 

夫婦漫才、芸歴10年。

牛久保「さて、結婚って何ですかね」

三田村「いきなり重いなぁ(笑)今年、僕らは結婚10周年を迎えたよ。会社を立ち上げてからは5年。東京から福井に移住してから、本格的に二人で『GOOD MORNING』を始めました」

真田「東日本大震災が起きた2011年の大晦日に、福井に帰ってきたんだよ」(※三田村さんの実家がある)

牛久保「子どもは?」

真田「長女が1歳の時だった(次女は福井に来て2年目に誕生)」

三田村「福井に帰ってきた時に、僕の同級生が社長とか二代目とか自営業やってる友達が多くて。一緒に何かしようって、すぐに仕事の依頼を受けられた。それは、事業主の多い福井だからかな」

牛久保「マーチは何年になるの?」

マーチ「4年ですね。大学卒業直前に先輩に紹介してもらって面接に行って、内定をいただきました」

事務所ではめがねフェスの準備中!
事務所ではめがねフェスの準備中!

牛久保「夫婦で喧嘩したりするの?」

真田「うん」

マーチ「でも夫婦漫才みたい。一番すごかったと思ったのも、『フォルダの名前の付け方』とかで」

一同「笑」

牛久保「生活と仕事、四六時中一緒だと、どこにオンオフがあるのかな?」

真田「家のことは仕事に持ち込まないし、仕事のことは家に持ち込まない。付き合いが長い分、楽なこともあるよ」

三田村「価値観は違うけど、『あれ』って言った時に『はいはい、あれね』ってわかるから」

マーチ「二人が『あれ』って言ってる時に、私だけついていけてない時はありますよ(笑)」

可愛すぎる長女のあさちゃん(下段右)と次女のふきちゃん(下段中央)
可愛すぎる長女のあさちゃん(下段右)と次女のふきちゃん(下段中央)

 

きっかけは「あさちゃん」の誕生と震災

牛久保「『GOOD MORNING』って、たくさんのプロジェクトを抱えているのに、バリバリ仕事してるっていうより、暮らしながら、その中で仕事が生まれているイメージがあるよね。いつも楽しそうだし、軽やかに感じられるのは、どうしてかな?」

真田「何だろうね・・・仕事はがんばるんだけど、変に我慢したり、無理したりしない。この前もすごい忙しいのに飲み会優先して行ったもんね(笑)」

マーチ「こんな忙しい時に限って何で飲み会なんだろうって思って、私は焦ってましたけど」

三田村「やっぱり飲み会は行くって言ったら、絶対行かなきゃダメだよ。もちろん、仕事の〆切は絶対守った上でだけど」

牛久保「あぁ、そういう優先順位なんだね」

マーチ「たしかに仕事をだらだらすることはないですね。二人とも決断が早くて、デザインに対する反射神経が高いんです。遊ぶ時は遊ぶし、仕事をひきずらない」

牛久保「わかるわー。だからさ、仕事と生きるのどっちが大事なのって話」

聞き手の牛久保(右)と佐藤(左)
聞き手の牛久保(右)と佐藤(左)

真田「それはきっと、生活より仕事を優先してがんばった時代があったのと、あさちゃん(長女)が生まれたことがきっかけやと思う。それから、震災」

三田村「僕は子どもが生まれた後も、会社に勤めていた時は夜遅くまでやって、経験積んで良い仕事をすることが当たり前だった。でも、震災があって、生死に関わる災害に対して、デザインの無力感を感じてしまって。『毎日を楽しく暮らすこと』の大事さに気づいた」

真田「子どもが生まれたことで、育児をしながら仕事ができるように、私が先に独立したのね。でも、震災後に東京で住み続けることに不安を覚えて、半年ぐらい実家の滋賀に私と子どもだけで帰ってたの。ちょうどSNSも使えるようになって、土地に縛られずに生活したり仕事したりする方法が見えたことで、移住が決断できたんだと思う」

夫婦で講師を務めた福井ものづくりキャンパス「MONO CAN」での「デザイン基礎コースvol.0」の様子。
夫婦で講師を務めた福井ものづくりキャンパス「MONO CAN」での「デザイン基礎コースvol.0」の様子。

 

「がんばる」こと、無理しないこと

牛久保「えっちゃんは滋賀出身だけど、福井に来て何か感じたことある?」

真田「福井のママって、すごく真面目な人が多い気がする。共働きで、仕事も育児も家事も請け負って、旦那さんを立てるのが普通みたいな。ママが、がんばりすぎじゃないかと思う」

三田村「共働きで、同じように仕事をしているんだから、平等に家事も育児も分担することが当たり前になればいいよね」

真田「私の両親も共働きだったけど、父も母もどちらとも家事をすることが基本で育った。もっとママが『疲れた〜っ』って甘えたりダラダラしたりしても良いと思う」

佐藤「たしかに、私の親は共働きで、父は仕事、母は仕事も家事もっていうのが当たり前だった。その姿を見て、自分の世代でも同じような関係性の夫婦が多いかも」

真田「疲れたら休む。仕事する時は仕事する。家事は手分けする。特に子どもが生まれてから、歪な生活バランスにならないように敏感になったよね。」

三田村「『眠い』とか『お腹空いたなぁ』っていう自分の欲求には素直に生きてると思うよ(笑)」

真田「朝起きてさ、『おはよう』って言えることって、何も特別なことじゃないのに、できないときもあるでしょ。ふつうに生活すること、基本を大切にしたい。デザイナーで夜遅くまで仕事してる、偉いでしょって言う人に、うちらは子どもとも遊んでるし仕事もちゃんとしてるよって返してやりたい(笑)」

三田村「東京でも福井でも、『がんばる』ことは同じだし、仕事は変わらない。でも、僕らがこっちのカタチがいいんだよって、ルールを作っちゃえば、もっと暮らしやすくなる人もいるんじゃないかな」

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* * *

 

「おはよう」のあいさつのように、毎日の当たり前、生きることを大事にする。仕事はそんな生活の中にあるもの。

「がんばる」の中身を、無理をせず自然な形に変えてみる。

そんな彼らの言葉を聞いていると、「GOOD MORNING=おはよう」のあいさつのとおり、しなやかに、楽しげに生活の中でほほえんでいるデザインたちが見えてきます。

 

私の基本って、何だろう。

明日の朝になったら、家族に「おはよう」って言ってみようかなと思った夜なのでした。

 

GOOD MORNINGさんがアートディレクションを手がける「めがねフェス」についてはこちら!!
6/10,11 めがねフェス2017
https://reallocal.jp/33999

URL

GOOD MORNING
good-mo.com

住所

福井県福井市日光2-2-10

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